応急仮設住宅建設候補地

この西志津スポーツ等多目的広場は、佐倉市で唯一の大規模災害時の応急仮設住宅建設候補地です。

【1】応急仮設住宅建設候補地

大規模な災害で家屋を失った被災者用の仮設住宅建設場所を、候補地として事前にリストアップされた地を、応急仮設住宅建設候補地と称しています。

近い将来発生が指摘されている南海トラフ巨大地震などへの注意喚起され、ています。

南海トラフ大地震は被害の規模も広がりも東日本大震災以上と想定され、避難所のキャパシティーを超える避難者が発生すると予想されています。 従来の救援・支援のシステムが機能しなくなり、避難スペースや仮設トイレ等の確保が困難になるなど、劣悪な環境下での生活が続くと予想されます。 一時避難生活に備えて普段から各人で耐震対策を行い、最低限3~4日分の非常用食品と備品を準備しておくことも必要です。

このような大災害時には、先ず一時避難所で生活することになります。学校の体育館、仮設テントでの狭いストレスのかかる生活環境、プライバシーの無い 生活は自助、共助を託ししても劣悪な環境であり、いかに簡易間仕切りや簡易ベッドを準備しても神経をすり減らす避難生活は長く続けることは出来ません。

災害の被害がある程度落ち着いても、災害で家屋を失った被災者は復興住宅が完成する迄の数年間にわたり避難所生活を余儀なくされます。 災害で家屋を失った被災者の長期間に渡る劣悪な環境下の避難所生活を避けるため、「災害救助法」で災害発生から20日以内に応急仮設住宅の建設着工をする ことと規定されています。今までの災害経験から、災害が起きてから応急仮設住宅建設地を探すのでは仮設住宅の着工は不可能であることから、事前に必要戸数の想定とその数に見合う 応急仮設住宅建設候補地を選定し、リストアップしておくように国から地方行政に要請されています。

■応急仮設住宅の立地条件とスポーツ等多目的広場の適応性

1. 二次災害が生じない場所であること。
西志津多目的広場は標高20mで、周囲に対しても高い位置にあり津波、土砂災害や浸水の恐れがない。

2. インフラの有無
上下水道や電力供給等のインフラが整っており、万一の長期停電時にも非常用発電機を備えたトイレ、浄化槽、給水用井戸を有している。

3. 必要建設戸数の確保が出来ること。
高低差のほぼ無い平地であり、300戸余の仮設住宅が建設できる面積を持つ。

4. 応急仮設住宅建設地としての整備
民間ボランティア団体により日々草刈りや花壇作りがなされ、日頃はドクターヘリの発着場・命を繋ぐ場として利用されていると共に、 ジョギングやラジオ体操、グランドゴルフなど市民の健康維持、憩いの場所として利用され、広場全体が常に整備された状態にある。この様に 日々整備された広場は万一の大規模災害が生じた際に直ちに仮設住宅の着工が出来る状態にある。

5. コミュニティ・生活環境等への配慮
過去の例から見ても、仮設住宅入居者にとって近隣に生活利便施設があることは入居者の健康維持のために必須である。 西志津多目的広場は、近隣の既存施設を活用でき、駅、病院、学校、スーパー等もあることから仮設住宅地として最適な位置にある。

6. 災害後の住宅建設資材運送路の確保
東日本大震災や能登地震などでは仮設住宅予定地への道路が寸断され、仮設住宅の建設に支障をきたした苦い経験がある。 この西志津多目的広場は、周囲に生活道路があり、建設資材や救援物資などの搬入に支障をきたさない。

市政が真っ先に目指すは市民の命を守り・繋ぎ抜くために、佐倉市の全ての地区に応急仮設住宅予建設予定地を準備すること、 市民は皆で力を合わせて応急仮設住宅建設候補地を、市民の健康維持、コミュニケーションの場として有効利用しつつ整備しながら万一に備えること。 自助、共助、公助が一体となって万一の災害に備えるべきなのです。

西志津スポーツ等多目的広場は、佐倉市でたった一つの応急仮設住宅建設候補地ですが、この様な候補地は佐倉市各地域で準備しておかなくてはなりません。 災害が生じてからでは遅いのです。佐倉市の各地域に応急仮設住宅建設候補地を取り決めるよう、皆で行政に声をあげるべきです。
西志津スポーツ等多目的広場は、市民の健康維持・向上の場として、ドクターヘリの発着場として、人々の命を支える重要な地点です。 また、万一の時には、非常用発電機・トイレ・浄化槽・給水用井戸設備を持つ広場で、大規模災害に備えた緊急避難場所、応急仮設住宅候補地として住民の 重要な広場であります。

平常時は市民の健康維持・向上の場として多くの市民が集い、ドクターヘリ発着場として人々の命を繋ぐ重要な場所です。 この様な多目的施設・応急仮設住宅建設候補地をモデルにして佐倉市の全ての大規模災害予測地域に拡充させ、より安全・安心な佐倉市を作ることこそが今の佐倉市政に求められていることなのです。

他の市では大規模災害時に対応可能な多機能施設の建設が急務であるとして、新たに整備を始めたところもあります。西志津多目的広場の様な避難場所を兼ねた安全な公園・広場を佐倉市全体に拡充することを行政に提言します。